旧住友赤平炭鉱立坑キット MDF(赤平市 ふるさと納税返礼品)
本日は北海道赤平市のふるさと納税返礼品の一つである「旧住友赤平炭鉱立坑キット MDF」をご紹介したいと思います。炭鉱の街として栄えた赤平の象徴的建造物である立坑櫓をMDFと呼ばれる木材を加工、キットにしたものです。1/160ですからほぼNゲージサイズになります。
実際赤平に行ったものとしてはこれはもう胸熱なオブジェなのですが、見た事無い人には「何コレ?」的なものでしかありませんので、今回はこの立坑櫓について解説していきます。
現地にある立坑櫓はこんな形をしています。建物の中は掘り出した石炭を選炭工場へと運ぶ操車場となっています。そしてこの櫓は地下約600mの深さまで鉱員を輸送したり、掘り出した石炭を地上に上げるエレベータを動かしていました。
今サラッと600mと書きましたが、間もなくオープンするであろう日本一高いビル「麻布台ヒルズ森JPタワー」でさえ地上64階、高さは330mと長さで言うと約半分です。しかもこのエレベータは将来1100m超迄降りられるように設計、これを昭和34年に完成させていたというのですから驚きです。
そして業務用とはいえ昇降速度は現在のスカイツリーの物よりはるかに速いそうです。
車道側から見るとまた違った雰囲気です。手前側の壁上部に何だか骨組みがありますが、現役時代には「住友赤平立坑」と赤いネオンが輝いていました。
しかしこうやってどの角度から写真を撮影しても、先程の返礼品のキットと下半分が異なります。
しかし中に入ると外から見た立坑櫓の下半分が拝めますが、キットの形状そのままです。キットにはありませんが、脚の中央にある骨組みがエレベータのケージがあった場所です。ここからエレベータに乗り地下600mの深さまで石炭を掘りに行っていた訳です。
そしてこの場所ですが、僅か800円で、元炭鉱マンのガイドが付いて、約1時間半の見学ツアーを楽しめるのです。しかも炭鉱の立坑設備がここまで残っているのはここ赤平だけです。この場所の他、エレベータを制御していた2階部分、そしてその心臓部であるモータなどを見ることが出来ます。
私も2019年から毎年行ってお話を聞いています。話の大きな流れは当たり前ですが、殆ど毎回変わりません。しかし炭鉱時代のエピソードは毎回少し違う話が出たりしますので、この雰囲気と相まって何度行っても飽きないスポットです。
ふるさと納税の返礼品も胸熱ですが、このツアーはかなりのおすすめです。北海道に行く際は是非、立ち寄りを検討してみてください。下のリンクに詳細があります。
そしてライトアップされた姿もまた美しいものです。
このキットを作っている武藤工業のホームページを見てみると3800円なので、自己負担価格2000円と比較するとお得感はあります。ただやはりマニアックなので刺さる人にしか刺さらないかもしれませんが、興味を持ったら是非一度現地で本物を見てみてください。